■第 2 詩集
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2015年4月1日発売 私家版 詩集 「露悪趣味の亡霊(ゴースト)」
羽島 貝著/新書判/ソフトカバー/68頁/価格1,000円
ビート詩の持つ露悪趣味さながらの耳に(目に?)イタイ詩を集めました。
いわゆる私家版のため、書店でのお取り扱いはありません。イベントや通信販売をご利用ください。

→通信販売
https://shinoshounin.booth.pm/ にてご購入ください。

テーマ: 刊行案内
ジャンル: 小説・文学

素描LXXXIII

Category : 素描

言葉を
つないで

万国旗みたいに
喉から引きずり出して

そうして
今日も
シドロモドロに

笑う

テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学




アスファルトで出来たタフィーを
ほおばってしまったようなものだ

その哀しみを
その痛手を

噛みしめる必要なんて
どこにも無い

だた吐き出せばいいだけだ
ゴミバケツの中へ

(あるいは生コンクリートで出来た
 ソフトクリームを
 舐めてしまったようなものだ。)

君のスイーツは
そんなもので出来ているわけがない
そうだろう?


テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LXXXII

Category : 素描




その流れに身を沈めると
やがて
朝の岸辺に流れ着いた
夜が流れる川の
その黒い水面に
すべてをゆだねて


テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LXXXI

Category : 素描




そっと
呼吸する
不安が雨のように
降ってくる夜

そっと
呼吸する
木漏れ日が射すように
痛い昼下がり

そっと
呼吸する
濡れた身体のように
身が重い朝

そっと
呼吸する

そっと

生きていくために。


テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学




悲痛な叫びさえも
その魂には届かなかった。
乾いた微笑みをたたえながら
ただうすらぼんやりと浮いている。

激情の罵声すらも
その魂には届かなかった。
調子の外れたハミングを
ただ垂れ流して転がっている。

どうか救いを

無に囚われながら
無に帰することも出来ずに
雑音と
雑念を
撒き散らす この
憐れで矮小な この
わたくしと云う名の
魂を

どうか

テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LXXVIII

Category : 素描




髑髏にまで届くような
薔薇色のキスを
スコールみたいに
降り注いで
失意に凍りついた
今夜の夢を
溶かして
流し去ってしまいたい。


テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

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君にガラスの靴を贈って
真っ赤な林檎を囓らせ
茨の城に眠らせて
キスをして目が覚めたら
さあこの薬を飲んで
その声を潰すんだ

そう

僕だけの
僕だけのお姫様を
仕上げるんだ

(山積みの絵本に
 お話のソノシート)

ああ 嬉しいな

僕だけの
僕だけのお姫様。





テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学




蛍光灯が明滅する
廊下の突き当たりで
飲んだ
紙コップの珈琲の
熱さ。

深夜の焦燥と不安

どうか

と祈りながら
珈琲で
流し込んだ。

どうか

と。

それは会社の
あるいは病院の
もしくは空港なんかの
一角で

(とある宗教では祈りと珈琲は一対だった。)

熱く胸に染みわたる
珈琲に
自罰を重ねて

後悔も反省も
ミルクと砂糖で
蕩かして

どうか

と。

吐いた溜息に薫る
珈琲は
失意と希望を漂わせて。



テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LXXVII

Category : 素描




ペンだとか
バッグだとか
腕時計だとか
Yシャツだとか
ストッキングだとか
コーヒーカップだとか
カレンダーだとか
シェーバーだとか
ヌイグルミだとか

それら日常をかき分けて

埋没していた
君を掘り出し
両頬に手を添えて

「おはよう」

を。






テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LXXVI

Category : 素描




ポケットから取り出して
囓った
林檎の芯のように

たとえ

誰かに食べられても
最後まで
残れるんだ
種子という大事なモノを抱いて

芯さえあれば


テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学




おやすみを言う前に
ホットミルクで舌先を火傷をした。

おやすみを言う前に
テレビは青白い光を仄暗い部屋に投げていた。

おやすみを言う前に
蛇口の水滴はバスタブに落ちていった。

おやすみを言う前に
ガード下の空缶は風に転がっていった。

おやすみを言う前に
街灯は工事する男達を照らしていた。

おやすみを言う前に
黒い犬は、そっと笑った。

そう、おやすみを言う前に。


テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

Profile

羽島 貝(hajima, kai)

Author:羽島 貝(hajima, kai)
1973年 東京生まれ
代表著書:羽島貝詩集『鉛の心臓』
日本詩人クラブ会員
日本現代詩歌文学館振興会会員
球体関節人形師
Twitter→羽島貝@hajima_kai

中年が詩を綴る日々。

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