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羽島 貝(hajima, kai)

Author:羽島 貝(hajima, kai)
1973年 東京生まれ
代表著書:羽島貝詩集『鉛の心臓』
日本詩人クラブ会員
日本現代詩歌文学館振興会会員
球体関節人形師

中年が詩を綴る日々。

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素描XLIII










今日
僕を生かせてくれた
あたたかい食事だとか
あたたかい毛糸だとか
あたたかい詩集だとか
どれとしてひとつも
誰かの手を経なかったモノはなかった。
そのぬくもりを
明日は僕の手もつくりだしたい

願う夜









テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学

ガラスの小壜

吹く風が
睫に触れた瞬間
即座に凍りつく雪原で
裂けたクレバスが
熱い血をたたえている。

僕は君がくれた言葉を
ガラスの小壜に詰めて
クレバスにそっと投げ入れた。

(はねたオレンジ色の滴が僕の右頬と右目を焼いた)

半顔の微笑みを
君に届ける
のは
それでも凍った睫でいるよりは
よほどいいのだから

君に説明する言葉を
僕はまるで持っていなかった

(頭上、碧空。
 摂氏マイナス測定不能)

血の流れに乗って、ガラスの小壜は鼓動に揺られながら流れていく
のは
僕の希望

どうか心臓に届けと





テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学

素描XLII









読まれなかった言葉は
美しい模様だ。










テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学

一本のペンが、綴るうた。







森が海を守るように
あなたも
遠いところの
誰かを
守っているのかも知れない。

(それは空を飛ぶ鳥が俯瞰したところで
 あずかり知らないところの事象なのだけれど)

遠い何処かで

(でも確かに)

微笑が生まれる。





テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学

素描XLI










なぜ僕は笑いという薬に
取り憑かれてしまったのか
ほんのささいな傷口に
笑いを服用したばかりに。
(それはそれは眦に涙が浮かぶほどの劇薬で)
あとはもう
際限なく笑いを必要とすることだろう。











テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学

希望、そして歩き出す。

コールサック社さんでアンソロジーの公募が始まったようです。
『平和をとわに心に刻む三〇〇人詩集――一五年戦争終結から戦後七十年』
是非是非、みなさまの体験や声を、お送り下さい。

以下、ずいぶん前に紛争や報復など、争いの無情さを形にしたいと綴っていたものです。
自分なりに平和を願う気持ちで書き上げた作品ではあったのですが、
アンソロジーへは主旨違いと思い、以下へそっと載せておきます。
※架空の国と架空の国々を描いたフィクションです。
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『希望、そして歩き出す。/羽島 貝』


その国では

厳しい気候に培われた
厚い自然に阻まれ
文明的に他の国々から
遅れをとっていた。

その国では

富は
常に一部の人々の間を行きかい
そうではなかった人々の下に
降り立つことは決してなかった。

その国では

他国からの独立と自分たちの富を守るため
一部の人々たちの手によって
簡単にして最悪の武器で
密かに国家武装がなされていた。

その国では

そうではなかった人々は
明日の食事にも苦しみ
もはや同国の人間とも争うことを辞さない、という
結論を出していた。

――ある日

そうではなかった人々は
怒りと契機を味方に
自分たちを重圧してきた一部の人々の
あらゆる施設になだれこんだ。

目に触れるもの全てに怒りをぶつけ
およそ自分たちを苦しめてきた原因だと思われる
関係者や関係物を
探り当て
引きずり出し
そのことごとくを破壊し、抹殺した。

破壊の際、機器の一つが誤って作動した。

狂乱のそうではなかった人々は突如
国中に轟きわたる爆音を聞き
空へ立ち上る数百の煙を見たが
何が起きたのかさっぱりわからなかった。
一部の人々は青ざめた顔で空を見上げていた。

その時

全ての施設で
ただの壁だと思われていた一画に
光りが灯った。

そこには

そうではなかった人々とも
まだ生き残っていた一部の人々とも
目の色も
肌の色も
髪の色も
まるで異なる人々が映し出されていた。

「残念なことです」

と、その異なる人々のうちの一人が口を開いた。

「あなた方の国に何が起きたのか
 我が国は知っています

 これは戦争ではありません
 我が国が貴国に対して報復処置をとることはないでしょう
 たった今、通常の迎撃システムも報復プログラムも



 すべて解除しました



 地上の破壊を最小限に抑えるためですが
 これは貴国の照準先となった他の国々も同様です

 これからおそらく気の遠くなるほど
 長い冬が訪れるでしょう
 想像を絶するような世界が始まるでしょう

 私たちもできうれば
 あなた方と共に生き延び
 地上の復興に参加したいのですが

 おそらくそれは不可能です

 私たちは、あなた方が生きのびることを願っています
 どうかこのメッセージを大切に受け止めてください
 私たちが、あなた方の生きのびることを
 望んでいるということを……」

悲しげな顔だった。
次の瞬間
画面は真っ白に光った。

そして 

そうでなかった人々と
まだ命のあった一部の人々が顔を上げた時
画面にはもう砂嵐のようなものしか
映ってはいなかった

その国では

以前にもまして厳しい気候に培われた
厚い自然に阻まれたが
文明的に他の国々から
遅れをとっていることは

最早なかった。









テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学

トップフォト5

エジプト8

コレもエジプトで移動中の車窓から。
休憩中のロバ?
絵本のような光景に、思わずシャッターを切った。

また、旅に出たいと思うようになった。

テーマ:ある日の風景や景色
ジャンル:写真

夕間暮れ、途方に暮れる

部屋の片隅で
縮こまる
丸くなる
凝縮する
手を伸ばし指を
開く
閉じる
次は足の指を

なんのために生きているんだろうと
途方に暮れる。

選択肢に、もはや死は無い

(その生殺しのいただけなさは
 誤って飲み下した出来たてのコーンスープ)

なんだか喉が焼けるようなものを、飲み下す。

部屋の四角い壁は
夕間暮れのグレー
明日を生きるために

今、生きている。


テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学

毛糸玉、転がり伸びるさきにつづけ。







君の言葉は毛糸で出来ていた。
あたたかに
やんわりと
(それは時にむず痒さをともない)
耳元に届くので
君の言葉は
たとえ叱りの単語でさえ
いつも
僕をあたためてくれるのだった






テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学

夜をゆく舟

絶望の灯火を
ランタンに点して

君は行く。

遠くに灯る
煙草の明りを目指して

(絶望を喰らう海月が
 影を映すのは
 夜光虫が漂う
 青い薄明かりの波間に)

自らの言葉に、自らの胸を突いて
そっと漏らした
君の苦笑まじりの吐息を

(それは櫂からしたたり落ちて
 ゆるやかに夜光虫を点す)

そのごう

目指す先の明りにも似ていた

(呼吸するたびに
 あたたかに光る
 明り目指して)




テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学

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