Profile

羽島 貝(hajima, kai)

Author:羽島 貝(hajima, kai)
1973年 東京生まれ
代表著書:羽島貝詩集『鉛の心臓』
日本詩人クラブ会員
日本現代詩歌文学館振興会会員
球体関節人形師

中年が詩を綴る日々。

Category
Mail

name:
mail:
title:
note:

Calendar
07 | 2017/08 | 09
sun mon tue wed thu fri sat
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
Search
Monthly archive
"Blog-tomo"

The Lamps of Heaven
Do you become a "Blog-tomo"?

この人とブロともになる

Link
QR
QR

いつもの朝、プラットホームで。

いつもの朝。
目が覚めたその枕の中に

「さあ、起きよう」

ではなく

「もう、死にたい」

と願う日々が続き

プラットホームから眺める
毎日毎日
上を通る電車に磨り減らされた
本来ほぼ鈍器とみて間違いないレールが
鋭利なナイフの銀色をしていることに
気づいてしまったなら。

もしくは

見た目
何ら今までと変わらない世界が
どれもこれも同じ一つの物質だけで
構成されているように
あるいはパサパサな艶の無い物だと
感じられるようになってしまったなら。



そんな朝は全部、放り出していい。



そう、プラットホームで手放すべきは絶対に君自身ではない。

大丈夫。

君がいったん手放したぐらいで
全部が全部、壊れたりはしない。

(君はそこまで欲張りなのか)

生活も
人間関係も
信用も
責任も
義務も
経歴も

安心して全部放り出して

(そう、たまには周りに任せるんだ)

君はプラットホームに回れ右をして
いますぐベッドにもぐり込むんだ。

大丈夫。

その朝、見えてくる。

君が疾うに捨てるべきだったものと
君が確かに手にすることが出来るものが。

(まずは電話を!
 家族でも 恋人でも 親戚でも 友人でも 先生でも
 上司でも 同僚でも もう、このさい隣の家でも、大家でも、
 なんでもいい。
「助けて」 と云った君に
「いま行く」 と誰かが応えるまで
 そのナンバーをかけ続けろ。
 メールでは遅すぎるし届かないんだ
 君の声は)



大丈夫。



その朝のすべては――君の命の前では、二の次でしかない。


関連記事

テーマ:自作詩
ジャンル:小説・文学