口論

Category : 現代詩




黙れというならば口も噤むが
そうではあるまいお前は。

吐き出された言葉に
飛びかかり
血飛沫を上げる
それがお前の望みだ。

聞かせろと云うならば口も開くが
そうでもあるまいお前は。

こぼれ始めた言葉を
慌てて手のひらで押しとどめ
頬を破裂させんとする
違うかお前は。

痺れた舌先は
既にお前の意思とは無関係に
良心の奥底にあった刃先を
鋭利に舐め上げ
お前自身の胸を切り裂いて
相手の胸を目指す。

(そのひとひらの救いもない言葉は
 お前の切り裂かれた胸の血で既に濡れている)

それが救いだ。










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テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

Profile

羽島 貝(hajima, kai)

Author:羽島 貝(hajima, kai)
1973年 東京生まれ
代表著書:羽島貝詩集『鉛の心臓』
日本詩人クラブ会員
日本現代詩歌文学館振興会会員
球体関節人形師
Twitter→羽島貝@hajima_kai

中年が詩を綴る日々。

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