穴の愛

Category : 現代詩







僕が嫌いなあの人の顔には
黒い二つの穴がある。

いつもその穴はこっちを見ていて
睨み返すと吸われてしまう。

(いったい僕の何を奪おうというのか?)

その目玉の眼窩にて
露出した僕の皮膚に吸いつき
貪るように眺めるのだ。
それは実に卑しい感触で、
皮膚を啜るせせり音が
耳の奥にこべりついて
はなれない。

(蛭のように吸いつく顔)

やがて皮膚は融解し
穴へズルリと吸われていくのだ。

(あの人のうっとりした口元までもが
 卑しいものに感じてしまう)

僕はあの人が嫌いなんだ

(このままじゃ僕は視殺死体に)

だから
その愛は捨ててくれ。










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テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

Profile

羽島 貝(hajima, kai)

Author:羽島 貝(hajima, kai)
1973年 東京生まれ
代表著書:羽島貝詩集『鉛の心臓』
日本詩人クラブ会員
日本現代詩歌文学館振興会会員
球体関節人形師
Twitter→羽島貝@hajima_kai

中年が詩を綴る日々。

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