頭上ニ在ルモノ

Category : 現代詩




どうしようもなく降りそそぐ慟哭を
笑顔で受け入れ、
焼けた鐵を腹の底に抱え込むような真似を
何故、とは問うな。

バスタブでもベッドでもソファでも良い、
ぐったりと憔悴しきった身體を
横たえるいとまもなく、ただ前へと。

踏み出す日々は平穏な泥濘だ。

首までつかったぬかるみの中で、泥を握りしめる
凝固。

その脆弱な礫を叩きつける壁はどこにもないがゆえの焦燥感を
何故、とは問うな。

できたてのチェリーパイで頬をひっぱたかれるような、
甘くて熱い屈辱はべったりと皮膚にへばりついて。

のぞむは、頭上。

それを、何故、とは問うな。












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テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

Profile

羽島 貝(hajima, kai)

Author:羽島 貝(hajima, kai)
1973年 東京生まれ
代表著書:羽島貝詩集『鉛の心臓』
日本詩人クラブ会員
日本現代詩歌文学館振興会会員
球体関節人形師
Twitter→羽島貝@hajima_kai

中年が詩を綴る日々。

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