その写真の行方は

Category : 現代詩






写真一枚の
存在証明を
否定はしないが
肯定もしたくない。

自分が自分であることを証明するために
機関銃を手にしたアフリカの少女の叫びは
「私も人間である」
というアパルトヘイトへの抵抗。

その時少女は14で、僕も14だった
ブラウン管の向こうとこちら。

まちがいなく此処にいる、という証を
握りしめた拳がずきずきと脈打ちはじめる。

てのひらを叩きつけたブラウン管は堅固で生暖かく、
遠い昔叩きつけた誰かの胸板を思い出した。

その誰かの写真は
おそらく残っていることだろう。










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テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

Profile

羽島 貝(hajima, kai)

Author:羽島 貝(hajima, kai)
1973年 東京生まれ
代表著書:羽島貝詩集『鉛の心臓』
日本詩人クラブ会員
日本現代詩歌文学館振興会会員
球体関節人形師
Twitter→羽島貝@hajima_kai

中年が詩を綴る日々。

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