素描LX

Category : 素描



その距離は

ほんのわずかな差で
到達点か否かを
残酷に表していた。

(フラッグを
 掴み取るために伸された手も
 空を切るばかり)

その距離は確かに存在し、隔てている

両者を。

テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LIX

Category : 素描




さもあらん

君が言ったので

僕は

ただ

微笑んでみせることしか
出来なかった


テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LVIII

Category : 素描




その
ハーモニーならば
知っている
眠っている間に
心臓の底に流れていた
血の中に沈みこんだ
そんなハーモニーだ



テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LVII

Category : 素描




ののしりの言葉が
いくらでもわいてくる夜は
眠ってしまおう
犬のように
まるくなって







テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LVI

Category : 素描







隣家から流れてくる音楽に
ハミングした日






テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LV

Category : 素描







ゲームをするような感覚で
会話をする君に
自分は時々
ついていけない






テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LIV

Category : 素描







ぼんやりとした不安が
わだかまって
部屋の隅を転がっている






テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LIII

Category : 素描







見えなかった楽譜を
奏でる君のピアノは
絶大な自信と誇りに満ちて
どうにも僕を
責め苛んだ










テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LII

Category : 素描



君が
病院の待合室に流れる
音楽のような眼差しで
僕を見るので

たぶん









テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描LI

Category : 素描



もう一度
もう一度と
望み
願い
乞いても
すでに戻らないことは
わかっている。






テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描L

Category : 素描







どんなにか待っていた
解答を
ボールのように放る君
のびやかに弧を描いて
(すべての方程式はその中に)
賞賛されるべきは
時間という点において
すでに
リミットはギリギリだった
ということ






テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

素描XLIX

Category : 素描




言い出せなかった言葉がある時
胸の肺腑の底に
ひたひたと
冷たい水のたまるような



テーマ: 自作詩
ジャンル: 小説・文学

Profile

羽島 貝(hajima, kai)

Author:羽島 貝(hajima, kai)
1973年 東京生まれ
代表著書:羽島貝詩集『鉛の心臓』
日本詩人クラブ会員
日本現代詩歌文学館振興会会員
球体関節人形師
Twitter→羽島貝@hajima_kai

中年が詩を綴る日々。

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